Living Beauty Notes|物語の向こう側-第2話「これは本当に私が選んだ人生?」

living beauty stories Sep 01, 2026

 

― 「選ぶ」ということの、その先へ

美咲は、48歳。
家族がいて、暮らしがあって、毎日やることがある。

決して、不幸な人生ではありません。

むしろ美咲はこれまで、
その時々で一生懸命考えながら、生きてきました。

家族が喜ぶこと。
ちゃんとすること。
間違わないこと。

きっと、その一つひとつを
「これが一番いい」と思って選んできたのです。

けれど第2話で、源美咲は美咲に問いかけます。

「それは、美咲が選んだこと?」
この問いから、美咲の中で何かが動き始めました。


私たちは、何をもとに「選んで」いるのでしょう

朝、何を食べるか。
何を着るか。どんな仕事をするか。
誰と結婚するか。
どこに住むか。
そして、これからどう生きるか。

私たちは毎日、たくさんのことを選んでいます。

でも、その選択を少し丁寧に見てみると、その後ろにはたくさんの「理由」があることに気づきます。

「身体にいいから」
「家族が喜ぶから」
「失敗したくないから」
「みんながそうしているから」
「こちらの方が安心だから」
「これが普通だから」

理由があることが、悪いわけではありません。

家族を思うことも、
健康を考えることも、
失敗しないように考えることも、

私たちが生きていくうえで、とても大切なことです。

けれど——

いつの間にか、
その「理由」の方が私たちを動かしていることはないでしょうか。


「身体にいいものは……」

DAY6で源美咲が、
「今日は、何がいい?」と聞いたとき、
美咲は、「身体にいいのは……」と考え始めました。

ほんの小さな場面です。

けれど、ここに第2話で伝えたかったことが隠れています。
美咲は「私は何を選ぶ?」と考える前に、
「何を選ぶのが正しい?」を探そうとしたのです。

私たちも、同じことをしているかもしれません。

何かを選ぼうとした瞬間に、正解はどれだろう。
失敗しないのはどれだろう。
人からどう思われるだろう。
今までの経験では、どちらがいいだろう。

そんなふうに、すでにある答えの中から「正しいもの」を探します。
そこで源美咲は、こんなことを言いました。

「理由、なくてもいいんじゃない?」
美咲は驚きます。
「え?」そうですよね。

理由もなく選ぶなんて、
無責任なことのようにも聞こえます。

けれど、ここで言っている「理由がない」とは、

何も考えず、気分のままに行動することではありません。


「私が選んだ。」

源美咲は、もう一度言います。
「美咲が選んだんでしょ?」
そして美咲は、「……うん。私が選んだ。」と答えました。

とても短い言葉です。
でも、この二つには大きな違いがあります。
「身体にいいから、私はこれを選ぶ。」
そこには、まず理由があります。

一方、「私は、これを選ぶ。」
そこでは、選択の出発点が「私」にあります。

何かに選ばされるのではなく、
誰かの正解を選ぶのでもなく、

自分自身が、選択の源になる。

それが、第2話で美咲が初めて触れた「選ぶ」ということでした。

理由が選ぶのと、自分が選ぶのは、どんな違いがあるでしょう?
これからの問いとして残しておきましょう。


では、これまでの人生は間違っていたのでしょうか

ここで、とても大切なことがあります。
「私は本当に自分で選んできたのだろうか?」
そう問い始めると、
「あの結婚は間違っていたのでは?」
「あの仕事を選ばなければよかった」
「もっと自分のために生きればよかった」

そんなふうに、過去を否定したくなることがあります。

でも、美咲の物語は、そこへ向かいません。

DAY7で美咲は、自分の人生を振り返ります。
結婚したこと。家族と暮らしてきたこと。誰かのために頑張ってきた日々。

思い通りにならなかったこともあったでしょう。
選べなかった、と思っていることもあるかもしれません。

それらを消して、
別の人生を始めるのではありません。

美咲は、静かに気づきます。「これも、私の人生なんだ。」


人生を引き受けるということ

私たちは、過去を変えることはできません。
でも、その過去をどう生きるかは、今ここから変わるのかもしれません。

「あの人のせいだった」
「仕方がなかった」
「本当はこんな人生を望んでいなかった」

そう思ってきた出来事も含めて、「これが、私の人生だった。」と受けとめる。
それは、諦めることではありません。

むしろ、自分の人生を誰かに預けたままにせず、
もう一度、自分の手に取り戻すことなのかもしれません。

そこには、静かな勇気があります。
そして、ある種の気高さがあります。


「じゃあ、美咲。これからは?」

第2話の最後に、源美咲は聞きました。

「じゃあ、美咲。これからは?」

美咲は答えます。「まだ……わからない。」
この言葉も、とても大切です。
人生の答えは、そんなに簡単には出ません。

48年間生きてきた人が、ある朝突然、
「これから私はこう生きます」と答えられなくてもいい。

でも美咲には、一つだけ言えることがありました。
「これからは、私が選んでいきたい。」


人生を変えるのではなく、もう一度選ぶ

Living Beauty Storiesが描きたいのは、
「今の人生を捨てて、新しい人生を手に入れよう」という物語ではありません。

家族も、仕事も、これまで歩いてきた道も、

うまくいったことも、
うまくいかなかったことも、

すべてを含めて、「これが、私の人生。」

そこに立ったとき、初めて、「では、私はここからどう生きる?」
という問いが生まれます。

その問いに、誰かが答えをくれるわけではありません。
正解が書かれた本があるわけでもありません。

だからこそ、自分自身の言葉で、これからを創っていく。

それが、私たちが考える
「選ぶ」ということの始まりです。


あなたは、これから何を選びますか?

大きなことでなくてもいいのです。
今日、何を食べるか。
誰に会うか。

何をやめるか。
何を始めるか。

そして、
これから、どんな人生を生きるのか。

理由を探す前に、一度だけ自分に聞いてみる。

「私は、どうしたい?」
すぐに答えが出なくても大丈夫。

その問いを持ったところから、
何かが始まるのかもしれません。

美咲の物語も、まだ途中です。

Living Beauty Stories 第2話
「これは、本当に私が選んだ人生?」

物語の向こう側にいる、
あなた自身の物語も、ここから続いていきます。

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