近年、世界の教育・公衆衛生分野では、子どもの健康教育のあり方が大きく見直されています。
従来の「知識を教える健康教育」だけではなく、食べる・育てる・動く・感じるといった体験を通じて身につく健康習慣が、心身の発達にとって重要であることが明らかになってきました。
WHOや教育研究では、自然体験や食育、家庭での食事時間が、子どもの免疫力、ストレス耐性、自己肯定感に良い影響を与えることが示されています。
特に、土に触れること、旬の食材を味わうこと、家族や仲間と食卓を囲むことは、身体的な健康だけでなく、心の安定や社会性の土台を育むとされています。
健康は「教え込むもの」ではなく、日常の中で自然に育つものという考え方が、世界的な共通認識になりつつあります。
自然体験活動と腸内環境・心理行動の関連(Nature) Nature
自然曝露と健康全般の関係レビュー(PMC) PMC
環境微生物多様性と免疫の関連(Science Advances) サイエンス.org
子どもにとって健康的な環境の重要性(UNICEF/WHO) ユニセフ
フィンランドの自然体験保育の成功例(The Guardian) The Guardian
緑地と子どもの発達が関係(The Guardian) The Guardian
子どもたちにとっての健康教育は、
「正解を教えること」ではなく、命の循環を体験することから始まります。
土に触れ、食を育て、料理をし、誰かと一緒にいただく。
その一つひとつが、子どもたちの中に
「自分の身体を大切にする感覚」を育てていきます。
JLBAが大切にしている「家庭の台所から始まる健康」は、
子どもたちが一生使い続けられる、最も実践的な健康教育です。
ウガンダで芽吹いた小さな種のように、
体験から生まれた学びは、国や文化を超えて、未来へとつながっていきます。
子どもたちに必要なのは、
「健康になりなさい」という言葉ではなく、
健康を感じられる時間。
その時間をつくることが、
大人にできる、最も大切な教育なのかもしれません。