近年の研究により、土壌の健康と人の腸内環境には多くの共通点があることが明らかになっています。
土壌には無数の微生物が存在し、植物に栄養を供給し、生態系のバランスを保っています。同様に、人の腸内にも多様な腸内細菌が共生し、消化・免疫・ホルモン調整・メンタルヘルスにまで影響を与えています。
FAOや微生物学の研究では、化学肥料や農薬に依存した農業は土壌中の微生物多様性を損なう一方、加工食品中心の食生活は腸内環境の多様性を低下させることが示されています。
一方、再生型農業で育った作物や、食物繊維・発酵食品・生の植物性食品を多く含む食事は、腸内細菌の多様性を高め、炎症を抑え、全身の健康に良い影響をもたらすと報告されています。
土と腸は、ともに「多様性」が健康の鍵なのです。
国連食糧農業機関(FAO)
https://www.fao.org
Nature Reviews Microbiology
https://www.nature.com
Harvard T.H. Chan School of Public Health
https://www.hsph.harvard.edu
土壌微生物の多様性と作物の栄養価の関係(FAO)
https://www.fao.org
腸内細菌の多様性と免疫・メンタルヘルスの関連(Harvard)
https://www.hsph.harvard.edu
再生型農業が腸内環境改善に寄与する可能性を示す研究(Nature)
https://www.nature.com
土壌と腸内環境の関係は、
「地球の健康」と「人の健康」が分かちがたく結びついていることを教えてくれます。
ローフードやプラントベースの食は、
腸内細菌の多様性を育むだけでなく、
その背景にある農のあり方にも意識を向ける食の選択です。
JLBAが大切にしている「家庭の台所から始まる健康」は、
腸を整えることと同時に、
土を守り、育む農業を応援する生き方でもあります。
健康とは、体の内側だけの話ではありません。
土が生き、腸が生き、人が生きる。
その循環の中に、これからの健康ライフの未来があります。